10月18日より全国順次公開となる日仏合作映画『徒花−ADABANA−』の完成披露上映会が10月3日にテアトル新宿で行われ、本作に出演する斉藤由貴が、主演の井浦新さん、共演の水原希子さん、三浦透子さん、永瀬正敏さん、メガホンをとった甲斐さやか監督とともに登壇しました。

本作は、少年疾走事件を題材にした映画『赤い雪 Red Snow』（2019年）で鮮烈な長編監督デビューを果たし、第14回JAJFF最優秀作品賞を受賞するなど国内外問わず注目を集めている甲斐さやか監督の5年ぶりとなる長編第2作。死が近づいている新次（井浦さん）と、臨床心理士のまほろ（水原さん）、そして治療のために人間へ提供される「それ（まったく同じ見た目をした“もう1人の自分”）」との物語が描かれます。
斉藤は新次の幼少期の母親役を演じます。

満員のお客様から温かい拍手で迎え入れられ、ステージに登壇した斉藤は「この映画が扱っているのは難しいテーマではあるのですが、甲斐監督が作り上げた映画の行間にある空気感みたいなものを、ぜひみなさんに感じていただきたいです。贅沢な映画の独特な空気感を感じていただきたいと、初号（試写）を拝見させていただいて思いました」とアピールし、「その中でも私はとても毒々しい役を演じておりますけど（笑）、とてもやりがいのある挑戦だったと感じております。ぜひ楽しんでいってください」と挨拶しました。

また、斉藤は自身の役をどのように捉えていたか尋ねられると「チラシでも甲斐監督が言及されているのですが、大人になった新次の人間形成に深く関わる役なんです」と答え、「心に傷を与えてしまった原体験みたいなものを担っているところがあって、象徴的な出来事として小鳥が関係してくるんです。実際の小鳥は大丈夫なんですけど、物語上では残酷なところがあって、心の中で痛い思いをしながら撮影に臨みました」と撮影時の心境を回顧しました。

さらに、斉藤は「新次の幼少期の母として出ていますので、井浦さんとご一緒することはなかったんです」と共演できなかったことを残念がっていましたが、井浦さんは「キャストのほとんどの方と共演させていただくシーンがあって、みなさんと一つひとつ丁寧に、“今日は三浦さん”みたいに一本勝負のような日がずっと続く撮影でした。斉藤由貴さんだけは（時代が違って）どうすることもできなかったんですけど、居ても立っても居られなくて、斉藤さんの撮影の場所に向かって行っちゃいました」と斉藤の撮影現場を訪問したことを明かし、斉藤は「びっくりしました。お会いできると思っていなかったのでうれしかったです」と感激していました。

日仏合作映画『徒花−ADABANA−』は10月18日（金）より全国順次公開です。
是非お楽しみにしていてください。

（2024/10/3）