長澤まさみ 映画『ドールハウス』凱旋報告会に登壇!
第45回ポルト国際映画祭グランプリを受賞した映画『ドールハウス』の凱旋報告会が、4月5日に東京ポートシティ竹芝のポートホールにて行われ、本作で主演を務める長澤まさみが、矢口史靖監督と共に出席しました。
長澤が脚本の面白さに出演を熱望したという本作は、110分の間、怒涛の展開を見せるノンストップの“ドールミステリー”。5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵(長澤)と夫の忠彦(瀬戸康史さん)。哀しみに暮れる佳恵は骨董市で見つけた芽衣によく似た愛らしい人形をかわいがり元気を取り戻していくが、佳恵と忠彦のあいだに新たな娘・真衣が生まれると、2人は人形に心を向けなくなる。やがて5歳に成長した真衣が人形と遊ぶようになると、一家に変な出来事が次々と起きはじめて―。
長澤は、愛らしい人形ながらも主人公の家族を翻弄していく謎の人形“アヤちゃん”を抱いてステージに登壇。「アヤちゃんです」と笑顔で紹介した長澤は、「『ドールハウス』が出来上がりました。これからたくさんの方に、この映画を知ってもらいたいと思っています」と晴れやかな表情を見せました。
世界三大ファンタスティック映画祭のひとつであるポルト国際映画祭では、5分間にわたるスタンディングオベーションが巻き起こり、最高賞である「Best Film Award」を受賞したということで、「熱い反応に迎えられた」と矢口監督は述懐しました。同映画祭は「親近感のある映画祭」だという長澤は、「アットホームな映画祭で認めてもらえた、受け入れてもらえたことは、日本の皆さんにも楽しんでもらえるんじゃないかと自信がついた気がしました」と感激しきり。矢口監督によると、映画祭が開催された街中を歩いていても“アヤちゃん”は大人気だったそうで、長澤は「本当にかわいい。一緒に共演させていただいて、毎日アヤちゃんの表情が変わっていくのを傍で見ていました。愛らしくて、人に好かれる子なんだなと思いました。アヤちゃん自身が魅力的で、惹きつけてしまう何かを持っている気がします」と“アヤちゃん”を見つめながら、愛情を傾けていました。
本作の脚本が届き、大いに魅了されたという長澤は、「ストーリーの展開の速さというか、スピード感にのめり込んでしまいました。『どこまで行くんだ、この作品は』と私の胸を掴んで掴んで離しませんでした」と興奮を口にしました。矢口監督とは、2014年公開の映画『WOOD JOB!(ウッジョブ) 神去なあなあ日常』以来のタッグとなりましたが、「前回は撮影日数がとても少なくて。もっと監督と一緒にお仕事をしたかったなという思いが以前からありましたので、監督とお仕事ができるなら是非この役を演じてみたいなと思いました」と嬉しい機会になったと告白。さらに、これまでハッピーな映画を数多く手がけてきた矢口監督とあって、長澤は「(届いた脚本の内容が)意外でしたので、それが余計に気になって。ゾクゾクする物語を監督がどうやって作るのか、見てみたかったというのもあります」と監督の新境地にも胸が躍ったと話していました。
撮影現場では矢口監督からあらゆるアイデアが飛び出し、「今までにしたことがない、恐怖を感じた顔をしてほしい」という演出もあったとのこと。長澤は「どういうことだ?と思いながら」と目尻を下げながら、「できる限り自分の今まで見たことのない顔を想像しながら演じました」とにっこり。矢口監督が「ムンク顔」と長澤の叫びの表情を表現すると、長澤は「“ムンク顔”なんて考えたことがなかった」と笑い、「意識して演じるというよりは、その場で感じるものに対して素直に反応して、私もゾクゾクしたいと思っていました」とその世界にどっぷりと浸ることで、新鮮な表情を見せられたと振り返りました。続けて「そのカットを撮る直前に、『次はこんな感じでやってほしい』『見たことのない顔をしてほしい』と言われたり」と矢口監督の演出法について明かしつつ、「監督は、サプライズが好きだというイメージがあります。演じる側への期待感なのか、そういうものをその場で求めてくださいました」と瞬発力を注げる現場だと信頼感を寄せていました。
胸に抱いた“アヤちゃん”を「共演者だと思っています」と見つめた長澤。「監督も“アヤちゃん”に対する愛情がすごかった。私自身、“アヤちゃん”に信頼感があって。一緒にいるシーンは一人じゃないと思えました。“アヤちゃん”は結構、重量感があって大変なんですが、そうであってくれるからこそ大事にしたくなります」と“アヤちゃん”と充実の日々を過ごしたと感謝。「私も脚本を読んで、どっぷりと浸かってしまいました。この物語がどんな展開を迎えるのか、ワクワクドキドキ、ゾクゾクしながら作品にのめり込みました。映画館でも、皆さんにその感覚を一緒に味わっていただけると思います」と熱っぽくアピールしていました。
映画『ドールハウス』は、6月13日(金)より全国公開です。
是非劇場でご覧ください!
(2025/4/5)