3月2日に帝国劇場にて開幕初日を迎えた、舞台「千と千尋の神隠し」の囲み取材が同会場にて行われ、本作で主演を務める上白石萌音が、橋本環奈さん、夏木マリさん、朴璐美さんとともに登壇。また、本会見のMCを、青蛙役のおばたのお兄さんが務めました。

本作は、宮崎駿監督の不朽の名作で、米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞するなど、世界中から愛され続ける「千と千尋の神隠し」初の舞台化。演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターであり、本作の大ファンでもあるジョン・ケアード氏が翻案・演出を手掛けます。

「千と千尋の神隠し」は、少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込み、人間の世界に戻るために様々な出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘する物語です。

上白石の他に、東宝芸能からは八尋雪綺、保野優奈がアンサンブルキャストとして出演しています。

まず初めに上白石は、「今も、まさに舞台稽古をしていて、良いものをお届けする為にカンパニー一丸となって頑張っています。予定されていた日に初日を迎えられることを本当に嬉しく、ありがたく思います」と、しみじみ挨拶し「このような時期に劇場に足を運んでくださる方々のお気持ちに応えられるように、日々楽しく、丁寧に演じていきたいと思っています」と、世界初演となる舞台への意気込みを語りました。

一足先に観劇した、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーからの『お世辞なしに本当におもしろかったです。とにかくジョンの演出とキャストの皆さんが素晴らしくて、原作へのリスペクトが感じられて嬉しかったです』という、本舞台への感想が綴られた激励メッセージも読み上げられました。

お褒めの言葉をいただいたカンパニー一同。
上白石は、「稽古に入る前も稽古中も、何度映画を観たか分からないですし、フィルムコミックや絵本に励まされながら、お手本にしながら稽古を進めてきました。作品の素晴らしさに支えられて、助けられてきましたが、その素晴らしさを壁に感じることもあってドキドキしていたので…」と、言葉に詰まりながら「鈴木さんにそう言っていただけて…(涙)。あの、私が演じた回をご覧になられたというわけではないですが(笑)」と、声を震わせながらも、笑いを誘いました。おばたのお兄さんから「素晴らしかったですよ！ 萌音ちゃんがスタートを切ってくれましたから」と、温かい言葉をかけられると、「ホッとしています。ありがとうございます！」と、嬉し涙を見せました。

また、様々な事情でゲネプロ(通し稽古)が行えないまま、上白石とともに、28日にプレビュー公演を迎えた朴さんは、「プレビュー初日に初めて通したということで、本当に緊張していました。信じられないよね?」と、上白石に問いかけ上白石も「遠い昔のようです…」と、駆け抜けた日々を振り返る一幕も。

最後に、「世の中たくさんのことが起きていて、不安になる気持ちが多いと思いますが、劇場にいらっしゃる3時間だけでも、色々なことを忘れて楽しんでいただけるように、私たちも夢中になって全員で走り抜けたいなと思います」と、会見を締めくくりました。

舞台「千と千尋の神隠し」は、東京・帝国劇場を皮切りに、大阪、福岡、札幌、名古屋、全5都市にて公演予定です！

（2022/03/03）